オーガニックは美味しいのか?

紅茶と真剣に向き合うようになって改めて感じたのが、紅茶はかすかな香りや味わいの変化を楽しむ飲み物だということ。そしてそれが分かるようになると、ぐっと世界が広がること。薄味の和食で素材の味を楽しむのに少し似ていますね。紅茶好きの方の味覚は比較的敏感なのかもしれません。

そんな紅茶好きの方に、ぜひにのらく茶園の紅茶「妖精の火香」を飲んでいただきたいと思います。飲んだ後に口内に残るえぐ味の少なさを実感していただけると思います。私も紅茶が好きでない時期がありましたが、まさにえぐ味が原因でした。飲んだあと舌に残るザラツキ、、、

えぐ味の原因のひとつと言われているのが化学肥料等に含まれている硝酸態窒素。窒素は空気中の約8割を占め、私たちにとっても植物にとっても大変重要な存在です。アミノ酸やたんぱく質、DNAやクロロフィル(葉緑素)の元となり、植物の生長に不可欠な要素となっています。

植物は私たち人間のように大気中から窒素を吸収することはできません。その代わり、土に含まれた「硝酸態窒素」を根っこから吸収しています。硝酸態窒素は窒素が化学変化によって変身したもので、植物の栄養になる大切な成分ですが、化学肥料などに含まれる硝酸態窒素が茶葉に残ると、飲んだ後のいや〜なえぐ味になることがあるのです。(葉野菜を茹でたときに出てくる「あく」も硝酸態窒素が一因といわれています)逆に化学肥料を使わないオーガニックのお茶はえぐ味が少なく、すっきり上品な飲み口を楽しめるのです。

にのらく茶園は有機JASのルールに則り、農薬や化学肥料を一切使用しない有機栽培に取り組んでいます。それは地球環境や私たちの健康だけでなく、美味しさにも良い影響を与えるのです。オーガニックならではの美味しいお茶をお楽しみいただければと願っています。